情報公開と特定秘密保護法

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2014年06月07日
講師 弁護士 大橋昭夫

 

第1 特定秘密保護法の情報公開制度への影響

1、日本国憲法21条等で国民の「知る権利」は保障されている。


2、国民の「知る権利」が保障されるためには国民に情報公開を求める権利が制度化されていなけれ

ばならない。

現在「情報公開法」はあるものの非開示の例外的部分の範囲が広く、個人情報、法人情報、国の安全に関わる情報、捜査情報は非開示とすることができるとされており、国民の公権力に対する情報公開請求権は著しく制限されている。(積極的情報公開請求)


3、その上に今回制定された特定秘密保護法は報道機関による取材活動の自由等が制限されており、

マスコミ報道を通じての国民の「知る権利」も著しく制限されることになる。(消極的情報公開請求)


4、特定秘密保護法は情報公開法を形骸化し、国民の情報公開請求の大きな妨げとなる。

今でも制限されている、防衛、外交、捜査情報の公開は、特定秘密保護法の成立により、一層、裁判官の判断を消極的にさせ、開示されない情報の範囲が広くなるものと予測できる。

 

第2 「特定秘密保護法」の内容とその狙い

1、特定秘密保護法のいう目的

「国際情勢の複雑化」、「高度情報通信ネットワーク社会」が国と国民の安全に確保に係る情報が漏えいされやすくなっている。⇒そのために国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障する情報を「秘密」として保護する必要がある。⇒あたかも、現在の日本にとって「秘密」の保護が必要不可欠のように言っているが、果たしてそうであろうか。

 

2、既存の法律で目的を達することができないか。

国家公務員法、自衛隊法、刑事特別法、日米防衛援助協定(MDA)等により米国から提供された装備品に関する秘密を保護するための法律等で十分に対処できるので、今あえて特定秘密保護法を制定する必要はなかった。

 

3、それでは何故特定秘密保護法が必要になったのか。

何よりも日米軍事同盟のために必要⇒アメリカはかねてから、日本の秘密保護法制の強化を求めており、安倍内閣もアメリカと軍事情報を共有し、海外でアメリカが起こす戦争に加担し、自衛隊がアメリカ軍と共同で展開する軍事行動を強化することをたくらんでいる。⇒集団的自衛権行使の容認をめざしている安倍内閣にとっては必要な法律⇒アメリカとの軍事同盟強化のために国民の「知る権利」がないがしろされてはならない。⇒戦前の軍機保護法、国防保安法は、国民の目、耳、口をふさぎ、侵略戦争の道に突き進んだ。⇒この法律は日本国憲法9条をまっこうからふみにじるものだ。

 

4、特定秘密の指定対象

防衛、外交、スパイなど特定有害活動の防止、テロの防止の4分野、23項目があげられているが、条文には「その他」という文言が多くあり拡大解釈される恐れがある。⇒国会周辺などのデモも「テロ」にされかねない。

 

5、指定期間の異常な長さ

特定秘密は、各省の大臣から行政機関の長が指定し、5年毎に更新、解除できるが、30年まで許されている。内閣の承認があれば最長60年まで秘密指定が可能である。⇒60年後も暗号、情報源に関する情報、外国政府等との重要な交渉の方針又は内容は秘密にすることができる。⇒いずれにしてもいったん秘密にされれば情報が国民から遮断され、一生目にされないおそれが強い。

 

6、処罰対象の広さ

公務員のみでなく、省庁の仕事を請負って特定秘密に接する民間業者の従業員も対象になる。⇒特定秘密を不当に取得した市民も処罰される。⇒戦前も多くの一般の市民が逮捕され裁判を受け、刑務所に入った市民も数多く存在する。

 

7、適正評価

行政機関の長は、特定秘密を取扱う者に対して、これをもらすおそれがあるか否か適正評価をする⇒これによってプライバシーの侵害や差別が発生する。

  

8、国会の役割

自公両党は特定秘密保護法の年内施行に向け、秘密の運用をチェックするための「監視機関」を衆参両院に設置する国会法改正案を用意⇒衆参それぞれに8人で構成する委員が「情報監視審査会」を設置し、審議も会議録も原則非公開の場で政府から秘密の提供を受けるというもの⇒今回の法案は秘密を扱う国会職員に対する身辺調査や、電波遮断のための会議室の防護措置、同席者の限定など、国会に完全な密室をもうける内容⇒国会議員の発言の自由もなく、法案の内容は審査会の外にもらせば院内での除名などの懲罰の対象となる。⇒院外では特定秘密保護法により懲役5年以下の罰則が科される。⇒特定秘密も「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある。」場合には国会への提供は拒否できる。⇒国政調査権の侵害

 

第3 過去の歴史の教訓に学ぶべきだ!

1、「軍機保護法」(1899年)、国防保安法(1941年)は侵略戦争の道具となり、国民の目、耳、口をふさぎ、そればかりか国民の思考を停止させることになり、治安維持法との三大悪法セットにより批判する国民を刑務所に送り込み、すべての国民が政府、軍部を批判できなくなった。 

  

2、「軍機保護法」により、軍港などに加え、艦船、航空秘、兵器の撮影、模写が禁止された。

戦死者数、将校の総数、在郷軍人数なども「軍事秘密」とされ、一際報道されなくなった。そして、これに違反した国民には重罰が科せられた。

 

3、国民防諜が徹底され、軍人以外の国民も戦争に総動員された。

そして、「国家秘密」を保護する「国防保安法」が成立し、国家総力戦体制が一層明白になった。

 

4、このような過去の歴史を今一度勉強し、今を生きる国民はその歴史の教訓が何であったかを想起

しなければならない

 

第4 私たちの役割

1、平和な日本を将来の国民に継承させていくには、とにかく、この法律の廃止を求めていく必要がある。⇒法律であるので過半数の国会議員の廃止法案への賛成があればすぐに廃止できる。

 

2、憲法9条を守ることが日本の安全を確保する道だと確信する。

とにかく二度と戦争をしてはならない。

 

3、悪法反対に立ちあがれば、この法律を廃止することは可能である。


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