みらいネット浜松講演会「暮らしの中の身近な法律問題」

 
日 時  2013年6月8日㈯午前10時40分
場 所  ホテルクラウンパレス(旧浜松名鉄ホテル)
講 師  弁護士法人鷹匠法律事務所
所 長 弁護士 大橋昭夫
 

 1 はじめに

平穏な生活を送りたいと思うのは誰もの願いですが、時には自分もしくは身近な人たちが交通事故にあったり、消費者被害にあったりすることもあります。
又、離婚をめぐるトラブルの中に巻きこまれることもありますし、年齢を重ねれば相続をめぐるトラブルにあうこともあるかと思います。
私たちのまわりには、意外と法律問題が発生しています。
本日は、短い時間ですので、多くを語ることはできませんが、私ども弁護士が日常的に経験していることを中心に暮らしの中で発生する身近な法律問題について少しお話ししたいと思います。
 2 今、どのような法律問題が発生しているか。
今、私の事務所も含めて多くの事務所がホームページを有していますが、債務整理、交通事故、相続、離婚が普通の弁護士の取り扱う4大業務になっています。
この他に私どもの事務所には消費者被害にあった方々から多くの相談が寄せられています。
 3 最近の特徴的な消費者被害
ごく最近では、次のような事例が報道されています。
5月16日、袋井警察署は無職の男性(65歳)の1300万円の詐欺被害の事実を発表しています。
2月中旬頃、会社の社債購入のパンフレットが男性宅に郵送され、その後、証券会社社員をなのる男から購入をすすめる電話があり、その男性は3月下旬から4月中旬まで自宅に来た男に4回にわけて1300万円を手渡したとのことであります。
これは活動実態のない会社の名を語って「この社債を購入しておけば年利10%程度の利息がつき、銀行に預けておくよりもよい。」と述べて、あたかも名の通った企業が発行した社債であるかのように装って、ただの「かみっぺら」を高額で売りつける典型的な詐欺商法です。
お金を自宅に受取りに来る者は事情を知らないアルバイトの者が多く、犯人はその背後に隠れています。
時には宅急便で現金を送ったりもさせます。
銀行に振込みさせては、現在では犯人がわかってしまうということで、詐欺犯は上記のようなことをさせています。
このような社債購入詐欺は、毎日のように発生しています。
又、未公開株詐欺という商法も多発しています。
未公開株式を取得すれば、株式市場に公開された際、数倍の利益になると言葉巧みに持ちかけて、多額のお金を得るというものです。
勿論、この会社は実態のない会社で、場合によっては商業登記がなされていないこともあります。
私が経験した例では、1億円ものお金が数回にわけて取られてしまったということもあります。
いずれの詐欺被害者も人が良く、とても他人を疑うことができず、多額のお金を失っても、まだ自分が被害者であることに気づかない方があります。
他にもイラク中央銀行発行による銀行券を売りつける例もあります。
まだ交換することはできないが、イラク情勢が安定すれば、多額の為替差益で儲かるなどと言ってだます手法です。
販売証明書や銀行券を交付しますが、勿論、まがいものです。
 

 4 相続問題

相続問題につきましても、日常的に相談があります。
「家の兄弟は仲がよいから相続問題はおきない。」という兄弟関係であっても、それぞれが結婚し、配偶者ができますと、意外と配偶者の意見により、まとまる話しもこじれてしまうことが多々あります。
そして、そのことを契機として仲の良かった兄弟関係が疎遠になり、相続が「争族」と化し、骨肉の争いに発展することもあります。
このようなことを防ぐためには、遺言書の作成をするのがベターだと思います。
遺言には、主として自筆証書による遺言と公正証書による遺言があります。
作成のポイントは下記のとおりです。
 
自筆遺言作成のポイント
(1) 全文を自筆で書くこと。
(2) 用紙は自由。
(3) 縦書き、横書きは特段の制約はなし。
(4) 筆記具は自由(ボールペン、万年筆等制限はありません。)
(5) 日付を自筆で記入すること。
(6) 氏名を自筆で記入すること。
(7) 捺印をすること(認印や三文判でも構いませんが、実印が好ましい)
(8) 修正・変更する場合には当該箇所に押印し、その上部に修正・変更の箇所と内容を付記し、署名すること。
 
公正証書遺言の書き方とポイント
(1) 証人2人以上の立会いのもとで、公証人役場へ出向く
(2) 遺言者が遺言の内容を公証人に口述する。
(3) 公証人がその口述を筆記する。
(4) 筆記した物を遺言者及び証人に読み聞かせ、または閲覧させる。
(5) 遺言者および証人が筆記の正確なことを承認したうえで、各自が署名捺印する。
(6) 公証人がその証書を法律に定める手続きに従って作成されたものである旨を付記して、これに署名捺印すること。
 
自筆証書による遺言の作成は簡単ですが、短所としては紛失され易く、後で本当に被相続人が真意であったか否か争われることもあります。
公正証書による遺言が一番よいと思いますが、これには若干の費用が発生します。
このように、遺言書を作成していても自分の遺留分が侵害されたとして争ってくる相続人もいます。
遺言書を作成すれば、法定相続人以外の者に全財産を遺贈することもできます。しかし、それでは残された家族が住む家を失い、生活もできなくなるという事態も起こり得ます。
こうした、あまりにも相続人に不利益な事態を防ぐため、民法では、遺産の一定割合の取得を相続人に保証する「遺留分(いりゅうぶん)」という制度が規定されています。
被相続人は、遺言ないし生前贈与により自由に財産を処分することができるのが原則ですが、それも無制限ではなく、遺留分による制限を受けることになります。
配偶者や子がいる場合には、遺言によっても相続権のない第三者に相続財産の全てを残すことは結果的に困難になります。なお、生前贈与に関しては、死亡から逆算して1年以内に行われた贈与について、遺留分減殺請求の対象となります。
遺留分を持つのは、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人です。すなわち、被相続人の配偶者、子及びその代襲者、直系尊属(父母・祖父母など)です。各相続人の遺留分は以下のとおりです。
(1) 第1順位の相続(配偶者と子)配偶者が相続分の1/4、子が相続分の1/4を相続
(2) 第2順位の相続(配偶者と父母)配偶者が相続分の1/3、父母が相続分の1/6を相続
(3) 第3順位の相続(配偶者と兄弟姉妹)配偶者が相続分の1/2を相続、兄弟姉妹はなし
いずれの場合も、同順位の相続人が複数いる場合は人数に応じて均等割することになります。例えば、(2)の事例で被相続人の父母共に健在の場合には、1/6×1/2=1/12ずつを相続することになります。遺留分が保護してくれる範囲は遺産の1/2が原則です。(2)の場合で相続人が父母だけの場合には、遺留分が保護してくれる遺産の範囲は1/3に止まります。
遺留分算定の基礎となる遺産の総額は、相続開始時の被相続人の財産の価額に、相続開始1年以内の贈与の価額を加え、そこから寄与分、債務を控除して計算します。
遺留分権者の受けた相続財産が遺留分に充たない状態を、遺留分の侵害と言います。但し、遺留分が侵害されている場合であっても、遺留分を侵害されている者が遺留分減殺請求をできるに過ぎず、特定の相続人の遺留分を侵害している遺言や贈与も、これ自体をもって直ちに無効になるわけではありません。
遺留分を侵害された人が、侵害された分を取り戻したいときには「遺留分減殺請求」をすることになります。遺留分減殺請求は、他の相続人に対する遺贈・贈与だけでなく、相続人ではない第三者に対する遺贈・贈与に対しても可能です。
しかし、遺留分減殺請求をする期間は限られており、相続が開始した事実及び減殺すべき贈与・遺贈があったことを知ってから1年以内に行使しないと時効により、その権利は消滅します。
 5 交通事故について
県内では、昨年1年間に約4万件もの交通事故が発生し、この事故により約5万人が負傷し、死者も150人余になっています。
死者のうち、90人余が65歳以上であり、それも歩行中にはねられ死亡した者も多数いるとのことですから、交通弱者の安全が脅かされている現状があります。
不幸にも交通事故にあい負傷をした場合、損害賠償の問題が発生します。
被害者は、ほとんどの場合、損害保険会社と交渉することになりますが、彼らは交通事故のプロで、法的知識のない被害者は、まず彼らに対抗できません。
交通事故分野では、多年にわたる交通事故判例の集積により、裁判所基準が定着しています。
もっとも、裁判所が基準を示しているのではないのですが、日弁連が数多くの判例を分析し、これを赤表紙の本にまとめ毎年出版していますので、これが「赤い本」といわれ、全国の裁判所でも使われています。
しかしながら、損害保険会社は、この赤い本の基準を用いて損害賠償額を提示することはありません。
損害保険会社には自賠責保険基準、任意保険基準があり、彼らは、この基準に基づいて損害賠償額を提示してきます。
例えば、交通事故により2か月間入院した場合の慰謝料を例にとりますと、ひどい損害保険会社では自賠責保険基準の25万2000円を提示し、少し良識のある損害保険会社では任意保険基準の50万4000円を提示してきます。
裁判所基準は101万円ですので、如何に損害保険会社の提示額が低いかがおわかりになると思います。
裁判所の基準は、今までの判例に基づくものであり、法律と同じような効力があるものと考えなければなりませんが、損害保険会社はこれを無視し、低額な損害賠償額を提示しているのが現実です。
法的に無知な被害者には低額な損害賠償額を、弁護士が介入した場合や裁判では、裁判所基準による損害賠償額を応諾するという二重の基準は許されないと思うのが普通ですが、どうも損害保険会社はそのように考えていません。
又、むち打ち症の場合に顕著ですが、損害保険会社は3か月位すると治療を打ち切るように被害者に言ってくることが多く、6か月もすると医者に対し、治療を打ち切るよう圧力をかけます。
むち打ち症の場合、損害保険会社は最大6か月でなおると考えているようですが、治癒したか否かの判断は医師がするものですが、現実はそうなっていません。
結局、被害者に長く通院されると、医療費の支払いもかさみ、慰謝料額も多額になってしまうため、保険金の支払いを少しでも低額にするために、このようにしているのだと思います。
交通事故にあった場合、ただただ損害保険会社の話しを聞いているのではなく、裁判所基準によって、堂々と対処することが求められます。
 6 債務整理
最近では、クレジット・サラ金の金利も年利15パーセント以下となり、過剰融資に基づくトラブルも減っているかにみえますが、まだまだ、借金に苦しんだり、他人の借金の連帯保証人になって苦しんでいる方々は沢山おられます。
債務整理の資金が用意できれば、弁護士に頼み、任意整理をしてもらうことがベターですが、それができない場合には、夜逃げや自殺をすることなどしないで自己破産の申立てをすべきです。
ほとんどの場合、免責が認められ、借金を支払わなくてすむことになります。
借金の整理などは、そんなに難しいことではありませんので、弁護士に頼むとよいと思います。
 
 

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